第一篇:日本首相福田康夫北大演講稿(日文版)
日本首相福田康夫北大演講稿(日文版)
尊敬する唐家セン國務委員
尊敬する許智宏北京大學學長"
並びに御在席の皆様
新年を迎えるにあたり、“福”田が來ました。
本日、由緒あるここ北京大學において、中國の次の世代を擔う皆さんの前でお話ができることを大変楽しみにしてきました。
北京大學は、中國における最高學府として、その教育水準は國際的にも高い評価を受けています。北京大學では數多くの日本からの留學生も學んでおり、また私の母校である早稲田大學と北京大學との間でも、長年にわたり活発な交流が行われていると聞き、大変嬉しく思います。後ほど詳しく述べたいと思いますが、私はこの機會に、明日の中國を支える皆さんにもっと日本を知って欲しい、日本について學んで欲しいとの願いから、北京大學における日本研究や対日交流強化のためのプランを提供したいと思います。
それでは、これから少々お時間をいただいて、日本と中國との関係について、日頃私が考えていることをお話ししたいと思います。
2.今次訪中の狙い
今回、私が中國を訪れた目的は、昨年秋以來、力強い足取りで発展しつつある日中関係の基盤をより強く踏み固め、その関係を新しい段階に引き上げたい、そういうことにあります。「日中関係にとって、平和友好以外の選択肢はあり得ない」。この日中平和友好條約締結時の理念は、30年にわたる時を超えて日中友好の基本として息づいております。
日中平和友好條約の締結から時間が経ちましたが、日中両國は、政治、経済などの分野において、世界の主要國としての地位を占めるに至っています。歴史上、日中両國が共に、今ほどアジアや世界の安定と発展に貢獻できる力を持ったことはないでしょう。
日中両國がこうした未曾有のチャンスに直面する中で、私が、今回の訪中を通じて中國のすべての皆さんにお伝えしたいのは、「日中両國は、アジア及び世界の良き未來を築き上げていく創造的パートナーたるべし」、という私の強い信念です。
今回の訪問に先立ち、東京で中國メディアの代表団の方々とお會いする機會がありました。その折に私は、日中関係に今再び春が訪れつつあるとお話ししました。私の目には、新しい日中関係を作りたいという「思い」の萌芽が、両國のそこかしこに見えているからです。
この度の私の中國訪問は迎春の旅です。中國では、「厳冬の梅花、桜花を伴って開く」と言うと聞いています。今回の訪問を通じて梅の花を咲かせ、春爛漫の桜の頃に胡錦濤國家主席をお迎えできることを楽しみにしています。
3.かけがえのない日中関係
皆さんは、海を隔てた隣人であり、また、2千年の長きに及ぶ交流の歴史がある日本と中國の関係についてどのようにお考えでしょうか。溫家寶総理は、本年4月の訪日の折、わが國の國會において、「歴史を鑑(かがみ)とすることを強調するのは、恨みを抱え続けるためではなく、歴史の教訓を銘記してよりよい未來を切り開いていくためだ」と仰いました。私は、この溫総理の発言を厳粛な気持ちで受け止めました。長い歴史の中で、この様に不幸な時期があっても、これをしっかりと直視して、子孫に伝えていくことがわれわれの責務であると考えています。戦後、自由と民主の國として再生したわが國は、一貫して平和國家としての道を歩み、國際社會に協力してきたことを誇りに思っています。しかし、そうした誇りは、自らの過ちに対する反省と、被害者の気持ちを慮る謙虛さを伴ったものでなくてはならないと思います。過去をきちんと見據え、反省すべき點は反省する勇気と英知があって、はじめて將來に誤り無きを期すことが可能になると考えます。
同時に、日中の長い歴史を俯瞰するとき、より長い、長い、実り多い豊かな交流があったことを忘れてはならないと思います。
さて、歴史的な國交正常化から既に一世代が過ぎた日中両國の関係は、両國を取り巻く國際情勢の変化とも相俟って、大きな変貌を遂げております。そのような中、私たちは互いの関係をどのように捉え、どのように構築していくべきなのでしょうか。
中國では、1978年に改革開放政策に踏み出し、國內制度の大膽な改革と対外開放を積極的に推進してきました。2001年にはWTO加盟も実現し、今や世界第4位のGDP、世界第3位の貿易額を有する、國際経済の樞要なプレイヤーとなっています。その飛躍的な経済発展は、日本はもちろん、アジアや世界に大きな利益をもたらしています。また政治面においても、中國は國際社會において、従來以上にその存在感と影響力を高めており、地域や國際社會の諸課題に関心を持ち、行動し、発言をされています。
一方、我が國は、経済発展及び民生の向上に努力し、成果を挙げてきました。その過程において、長期にわたる経済成長期とバブル経済の崩壊を経験しましたが、日本経済の基礎には強固なものがあり、依然として米國に次ぐ経済規模を誇っています。また政治的にも、これまで以上に國際社會に対して自からの考えをはっきりと主張し、國際協力をより積極的に行っております。
日中両國は、それぞれの発展の過程で、互いに様々な交流や協力を深め、過去に例がないほど緊密な関係を築いています。総理として日中平和友好條約締結に攜わった私の父福田赳夫の言葉を借りれば、日中共同聲明によって両國間に「吊り橋」が架けられ、日中平和友好條約によって「鉄橋」が作られたわけです。以來、この日中の架け橋を多くの両國國民が渡り続け、今や日中間の往來は年間5百萬人近くにまで達しています。経済面においても、両國の貿易総額は年間2千億ドルを超え、日本は中國にとって最大の投資國となっています。來年は「日中青少年友好交流年」であり、ここ北京では待望のオリンピックも開催されます。このような日中交流の勢いを更に加速させ、私は、日中平和友好條約の締結から30周年を迎える2008年を、日中関係飛躍元年にしたいと考えています。
第二篇:福田康夫首相北京大學演講稿
福田康夫首相北京大學演講稿
1.はじめに
新年を迎えるにあたり、“福”田が來ました。
本日、由緒あるここ北京大學において、中國の次の世代を擔う皆さんの前でお話ができることを大変楽しみにしてきました。
北京大學は、中國における最高學府として、その教育水準は國際的にも高い評価を受けています。北京大學では數多くの日本からの留學生も學んでおり、また私の母校である早稲田大學と北京大學との間でも、長年にわたり活発な交流が行われていると聞き、大変嬉しく思います。後ほど詳しく述べたいと思いますが、私はこの機會に、明日の中國を支える皆さんにもっと日本を知って欲しい、日本について學んで欲しいとの願いから、北京大學における日本研究や対日交流強化のためのプランを提供したいと思います。
それでは、これから少々お時間をいただいて、日本と中國との関係について、日頃私が考えていることをお話ししたいと思います。2.今次訪中の狙い
今回、私が中國を訪れた目的は、昨年秋以來、力強い足取りで発展しつつある日中関係の基盤をより強く踏み固め、その関係を新しい段階に引き上げたい、そういうことにあります。「日中関係にとって、平和友好以外の選択肢はあり得ない」。この日中平和友好條約締結時の理念は、30年にわたる時を超えて日中友好の基本として息づいております。
日中平和友好條約の締結から時間が経ちましたが、日中両國は、政治、経済などの分野において、世界の主要國としての地位を占めるに至っています。歴史上、日中両國が共に、今ほど?ジ?や世界の安定と発展に貢獻できる力を持ったことはないでしょう。
日中両國がこうした未曾有のチャンスに直面する中で、私が、今回の訪中を通じて中國のすべての皆さんにお伝えしたいのは、「日中両國は、?ジ?及び世界の良き未來を築き上げていく創造的パートナーたるべし」、という私の強い信念です。
今回の訪問に先立ち、東京で中國メデ??の代表団の方々とお會いする機會がありました。その折に私は、日中関係に今再び春が訪れつつあるとお話ししました。私の目には、新しい日中関係を作りたいという「思い」の萌芽が、両國のそこかしこに見えているからです。
この度の私の中國訪問は迎春の旅です。中國では、「厳冬の梅花、桜花を伴って開く」と言うと聞いています。今回の訪問を通じて梅の花を咲かせ、春爛漫の桜の頃に胡錦濤國家主席をお迎えできることを楽しみにしています。3.かけがえのない日中関係
皆さんは、海を隔てた隣人であり、また、2千年の長きに及ぶ交流の歴史がある日本と
中國の関係についてどのようにお考えでしょうか。溫家寶総理は、本年4月の訪日の折、わが國の國會において、「歴史を鑑(かがみ)とすることを強調するのは、恨みを抱え続けるためではなく、歴史の教訓を銘記してよりよい未來を切り開いていくためだ」と仰いました。私は、この溫総理の発言を厳粛な気持ちで受け止めました。長い歴史の中で、この様に不幸な時期があっても、これをしっかりと直視して、子孫に伝えていくことがわれわれの責務であると考えています。戦後、自由と民主の國として再生したわが國は、一貫して平和國家としての道を歩み、國際社會に協力してきたことを誇りに思っています。しかし、そうした誇りは、自らの過ちに対する反省と、被害者の気持ちを慮る謙虛さを伴ったものでなくてはならないと思います。過去をきちんと見據え、反省すべき點は反省する勇気と英知があって、はじめて將來に誤り無きを期すことが可能になると考えます。
同時に、日中の長い歴史を俯瞰するとき、より長い、長い、実り多い豊かな交流があったことを忘れてはならないと思います。
さて、歴史的な國交正常化から既に一世代が過ぎた日中両國の関係は、両國を取り巻く國際情勢の変化とも相俟って、大きな変貌を遂げております。そのような中、私たちは互いの関係をどのように捉え、どのように構築していくべきなのでしょうか。
中國では、1978年に改革開放政策に踏み出し、國內制度の大膽な改革と対外開放を積極的に推進してきました。2001年にはWTO加盟も実現し、今や世界第4位のGDP、世界第3位の貿易額を有する、國際経済の樞要なプレ?ヤーとなっています。その飛躍的な経済発展は、日本はもちろん、?ジ?や世界に大きな利益をもたらしています。また政治面においても、中國は國際社會において、従來以上にその存在感と影響力を高めており、地域や國際社會の諸課題に関心を持ち、行動し、発言をされています。
一方、我が國は、経済発展及び民生の向上に努力し、成果を挙げてきました。その過程において、長期にわたる経済成長期とバブル経済の崩壊を経験しましたが、日本経済の基礎には強固なものがあり、依然として米國に次ぐ経済規模を誇っています。また政治的にも、これまで以上に國際社會に対して自からの考えをはっきりと主張し、國際協力をより積極的に行っております。
日中両國は、それぞれの発展の過程で、互いに様々な交流や協力を深め、過去に例がないほど緊密な関係を築いています。総理として日中平和友好條約締結に攜わった私の父·福田赳夫の言葉を借りれば、日中共同聲明によって両國間に「吊り橋」が架けられ、日中平和友好條約によって「鉄橋」が作られたわけです。以來、この日中の架け橋を多くの両國國民が渡り続け、今や日中間の往來は年間5百萬人近くにまで達しています。経済面においても、両國の貿易総額は年間2千億ドルを超え、日本は中國にとって最大の投資國となっています。來年は「日中青少年友好交流年」であり、ここ北京では待望のオリン 2
ピックも開催されます。このような日中交流の勢いを更に加速させ、私は、日中平和友好條約の締結から30周年を迎える2008年を、日中関係飛躍元年にしたいと考えています。4.責任とチャンス
一方で、世界の潮流や時代の大局を踏まえた時、日中両國は互いの友好のみに安住する國であってはなりません。皆さんも実感しておられると思いますが、今や日中両國は、変化の著しい?ジ?地域そして世界全體の安定と発展の行方を左右する大きな存在となりました。世界中が私たちに注目し、また期待をしています。日中両國の將來は、協力か対立かといった問いかけではなく、如何に効果的に、かつ、責任ある形で協力するかを問われているのです。その意味で、「戦略的互恵関係」の構築という考えは、時代の流れが求めているものです。
時代の流れ、世界の潮流を見極めながら、日中両國は、互いの政治的、経済的重要性を真正面から見據え、地域や國際社會における諸課題の解決のために如何に協力できるかを議論すべき時が來ているのです。易経に「麗澤は兌なり」とあります。日中という二つの澤が周辺の地域に潤いをもたらすことになればよいと思います。
このように、日中両國が?ジ?や世界の安定と発展に貢獻できる能力を持つに至ったことは、両國にとって大きなチャンスです。両國が多くの問題について共通の利益を有し、共有する目標、共通のルールが増えつつあることも、そのチャンスを活かす上で重要な変化と言えます。WTOのような國際経済のルールは言うまでもなく、透明性向上や説明責任遂行といった、いずれの政府にも課された國際的な義務を共に履行していければ、対話や協力は一層深まっていくはずです。
一方で、両國間には依然として克服すべき課題も存在しています。日中という大國同士の間において、全ての問題で考え方や立場が一致することはあり得ません。そうした相違點を冷靜に議論し、共に対応していくことが不可欠です。しかし、現実には相互理解や相互信頼がまだまだ足りないことから、「何故相手は自分の気持ちを理解できないのか」と不満に思った経験を持つ方々は、日本にも中國にも數多くおられるでしょう。日中関係の歴史や様々な経緯、さらには、私たちを取り巻く國際情勢の大きな流れに思いを致さない大局観の欠如、或いは、折々の感情に流されて事を進める危険性についても、指摘しておかなければなりません。
こうした課題に直面して大切なことは、互いに真摯に話し合い、相互理解を深めつつ、違いは違いとして認め合いながら、ありのままの相手を理解するよう努めることです。「知るを知ると為し、知らざるを知らずと為す。これ知るなり」です。その上で両國に跨る共通の利益に目を向け、これを広げていくということではないでしょうか。雙方が共有する目標を見失うことなく、共に解決の途を探っていく姿勢が重要だと思います。
5.「戦略的互恵関係」の3つの柱
互いがより対話を深められるという大きなチャンスを活かし、課題を克服するために、そして日中両國の大事な責任を共に果たすための関係が、「戦略的互恵関係」です。その核となる3つの柱、すなわち「互恵協力」、「國際貢獻」、「相互理解·相互信頼」についてお話ししたいと思います。
(1)「互恵協力」
「戦略的互恵関係」の第一の柱は「互恵協力」です。
日中間の相互依存関係がますます深まりつつある現在、中國の順調な発展は、日本の発展にも大きく関わる問題です。この観點から、これまでの30年間、日本は中國の改革開放に向けた努力に対し、政府開発援助(ODA)の供與をはじめ、官民あげて支援、協力してきました。さらに、中國のWTOへの加盟についても、日本政府は早くからこれを支持しました。その背景には、日本國民の側においても、中國の改革開放の努力を支援することが、中國の將來のためのみならず、日本、ひいては?ジ?や世界のためにも正しい選択であるという強い確信がありました。2008年は改革開放政策30周年という記念すべき年であり、このような年に北京においてオリンピックが開催されることは、中國が新たな発展の段階に入ったという意味で、誠に象徴的なことです。私は、心からお祝いすると同時に、成功裡に開催されることを、改めて強く期待をしております。
一方、中國では、このたびの黨大會でも指摘されているように、急速な発展の「陰」の部分も顕在化してきました。よく言われる環境の悪化、沿海都市と內陸部の格差の拡大などがその例としてあげられます。
環境をめぐる問題は、日本自身が1970年代に手痛い経験をしました。日本経済が高度成長を遂げる中で、水俁病、?タ??タ?病、四日市喘息をはじめとする四大公害とも稱した程の公害問題が発生し、深刻な社會問題となりました。ほぼ同時期にオ?ルショックにも襲われ、省エネルギーへの真剣な取り組みも余儀なくされました。' また、「社會主義國以上に社會主義的である」、といわれるほどの平等社會であったわが國ですが、最近ではグローバリゼーションが進む中でじわじわと格差問題が深刻化しています。“ 本日私は溫家寶総理から、このような問題に対応するため、中國が現在推進している「科學的発展観」を貫徹する中での「和諧社會」の実現という目標に対する、強い決意を伺いました。今後、中國側と相談しながら、日本として、改革開放支援から「和諧社會」実現のための協力に軸足を移していきたいと考えます。そうすることにより中國が安定、発展することは、友人であり隣國である日本としても、とても喜ばしいことだからです。”
その中で、とりわけ重要な分野は、環境·省エネ分野だと考えています。日本自身が経験した公害および、それへの対応など、私たちの成功と失敗の経験を、中國の皆さんの參考にしていただきたいと思います。いま、日本は、世界に誇り得る省エネ技術を持っております。私は、本日の首脳會談において、日中間での環境協力を推し進めるため、情報発信やネットワーキングを目的とした「日中環境情報プラザ」や「省エネ·環境協力相談センター」を中國國內に設置することを提案し、中國側からも賛同を得ました。また、3年間で1萬人規模の環境·省エネ研修を行う考えであり、多くの中國の専門家や実務者を日本にお呼びし、我々の経験を共有して頂きたいと思います。
さて、互恵協力を発展させるためには、知的財産権保護の強化も必要であります。これは、決して日中「対立」のテーマではなく、両國の発展につながる日中「協力」のテーマです。とりわけ模倣品·海賊版対策の強化は、経済の健全な発展、市民の安全·安心確保の観點から、日中が協力して効果的に対応していかなければなりません。國際社會における責務を果たすためには、官民が連攜して?ニシ?テ?ブを発揮し、知財保護に前向きな國家としての姿勢を示すことが大切です。
先日、北京において、日中雙方の関係閣僚による第1回日中ハ?レベル経済対話が開催され、環境保護、知的財産権保護、更には貿易、投資、國際経済などの分野での意義ある対話がなされました。互恵協力の精神の下で、こうした対話をさらに進めていきたいと考えており、今後、対話の中から、日中間の協力が一つ一つ具體化されていくことを強く期待します。(2)「國際貢獻」
「戦略的互恵関係」の第二の柱が、「國際貢獻」です。
ヒト、モノ、カネ、情報など、あらゆるものが易々と國境を越える「ボーダーレスの時代」は、発展と連攜のチャンスであるだけではなく、金融危機の連鎖や感染癥の拡散など、様々なリスクをもたらすことを私たちは知っています。そこで日中両國政府は、手を攜えてチャンスを拡大し、リスクを抑制しなければなりません。そのために両國は、狹い意味での日中関係だけを扱うことに埋沒することなく、互いに視野を、両國関係の地平線の彼方に広げ、世界の潮流に沿った形で?ジ?、ひいては世界の安定と発展のために協力していく必要があります。ここで、私が考えるいくつかの問題を例示してみたいと思います。
まず、テロとの闘いについて申し上げます。昨日、パキスタンでブットー元首相が亡くなられました。テロ行為は如何なる理由によっても正當化されるものではなく、今回の卑劣なテロ行為を斷固として非難すると共に、ブットー元首相をはじめ犠牲になられた方々に心からのお悔やみを申し上げます。テロとの闘いは、日中両國を含め國際社會にとって共通の課題です。こうした面でも日中の連攜が一層進むことを希望しています。
次に気候変動の問題です。気候変動は、今や國際社會が直面する最も重要な課題です。私たちの子孫に対して、如何に誠実に責任を果たすかという問題でもあります。日中雙方が相手の立場を理解した上で、責任ある主要國として協力しつつ、その解決に向けて最大限の努力を行っていくことが大切です。今や巨大な國際的プレ?ヤーである中國が、気候変動の國際的枠組に積極的に參加することが、この問題解決のために必要不可欠であることを改めて強調したいと思います。
また、北東?ジ?の平和と安全を考える時、喫緊の課題は北朝鮮をめぐる問題です。私たちは、最近の朝鮮半島の非核化プロセスにおける一定の進展を評価していますが、現在、このプロセスを更に進めて、北東?ジ?の平和と安定をより確固としたものにし得るか否かの重要な岐路に立っております。また、この非核化の問題とともに、拉致やミサ?ル等の問題を解決し、不幸な過去を清算して、もって北朝鮮との関係を正常なものにしたいと考えています。私は、このために日朝対話を強化していく考えです。この関係で、六者會合の議長國として問題解決に向けて重要な役割を果たされている中國と、より緊密に連攜·協力していきます。
さらに、國際社會の平和と安全に係る問題として、安保理を含む國連の改革も挙げられます。特に、戦後60年以上を経た國際社會の変遷にあわせる形で安保理を改革し、益々重くなるその役割を実効ある形で果たすようにすることは、國際社會全體にとっての課題です。この面でも是非対話を緊密にし、日中が協力して改革を進めたいと思っています。
?フリカは、引き続き厳しい現実に直面しています。サハラ以南の?フリカでは、疫病、栄養失調などが原因で、5歳の誕生日を迎えずに死んでしまう子供が1,000人中166人にものぼります。來年5月、日本政府は、?フリカの開発のための戦略や具體的な施策について話し合うため、「元気な?フリカを目指して」を基本メッセージとし、橫浜で第4回?フリカ開発會議(TICAD IV)を開催します。中國も、?フリカの大地における開発への取組について、対話を始められたと承知しています。そこで、日中が?フリカの持続的成長を助け、貧困から救うという共通の目標に向け共に行動し、相協力することができれば、とても素晴らしいと思いますし、ぜひ実現したいと考えております。
私は、中國の皆さんとの、こうした共同作業を通じて、世界中で日中協力の大輪の花を咲かせたいと心から願っています。(3)「相互理解·相互信頼」
最後の第三の柱は、「相互理解·相互信頼」です。
近い國同士であるからこそ、互いに何故相手は自分のことをよく分かってくれないのか、という苛立ちが生じがちです。互いを如何に理解すべきか、という基本的な認識が揺らいでいるようにも見えます。極めて短期間に大きな発展を遂げた中國に対して、日本側では、6
どのようにお付き合いすべきか心の準備ができていない面があります。一方、中國側でも、日本が、國際社會においてより大きな政治的役割を求めていることに対して、複雑な感情があるように見受けられます。
私たちは、改めて相互理解を深める努力が必要です。これは誰もが分かっていることですが、実踐するとなると、なかなか容易なことではありません。相互理解を進めるには、まずは彼我の間の活発な交流が必要です。そして真の相互理解があってこそ、初めて相互信頼を打ち立てることができます。私は、3つの交流、すなわち、1)青少年交流、2)知的交流、3)安全保障分野での交流、これらを強化していくことが、対話·理解·信頼という好循環を生み出す最善策であると考えています。
特に大切な交流の一つに、昨年から日中間で始まった大規模な青少年交流事業があります。皆さんのような若い方々こそ未來の希望です。明日の日中関係を作るのは皆さんです。政治も経済も當然重要ですが、將來にわたり安定した日中関係を築いていくためには、今後50年、100年先といった長期的観點に立って、互いに理解を深め、互いの違いを尊重し、共に學び合っていく「人」を日中雙方に育てることが大切です。そして「十年樹木、百年樹人」といわれるように人を育てるには息の長い努力が必要です。
中國から日本に來た高校生たちは、皆口々に「想像していた日本と違う」、「新しい日本を発見した」と言って帰國していきます。自分の目で見、耳で聞き、體感することで、それまでの先入観や偏見が消え、日本に対する理解が深まったことは間違いありません。
これは、中國を訪問した日本の高校生にとっても同じことでしょう。ある日本の高校生の男の子は、中國におけるホームステ?先のホストフ?ミリーとの思い出をこう語っています。
「とても楽しかったホームステ?と學校交流を通して、中國の高校生も日本の高校生も同じだなあと思いました。とっても優しく、とっても賑やかで、この人たちが大人になって僕たちが大人になった頃、本當の意味での『世界平和』が訪れるのだと思います。このような機會を與えて下さった方々に、心から感謝したいです。」
日中間で知的交流を進めていくことも大切です。日中の若手研究者同士が、日中関係だけでなく、幅広く國際情勢について議論することは大いに意義のあることです。世界がどう動いているか、時代はどう変わりつつあるかを敏感に感じ取り、日中関係を方向付けていくという視點が大切です。日中が協力し、國際的視野に立った有識者を育成し、地域や國際社會の諸課題解決のために、共に貢獻する人材を輩出していけば、日中両國は世界に誇り得るパートナーになれると信じています。
そのためにも、冒頭で申し上げたとおり、私は、明日の中國を支える皆さんにもっと日本を知って欲しい、日本について學んで欲しい。そのため、中國における高等教育の拠點との交流を進めていきたいと思います。まずは、本日講演の機會をいただいた、ここ北京 7
大學における対日交流強化のためのささやかなプランを提案したいと思います。この「北京大學における福田プラン」、ささやかではありますが、具體的には次の3つの內容を考えています。
一つ目は、シンポジウムの実施です。今後2年間、國連改革、第三國援助、PKO活動、環境·エネルギーといったグローバルな課題をテーマとして、北京大學研究者を日本に招聘し、シンポジウムを実施していきたいと考えています。二つ目は、來年、北京大學の皆さんの中から100名を、また付屬高校から50名を日本にお呼びし、研修を実施します。最後の三つ目は、日本研究センターにおける、集中講義支援を継続していきます。こうした対日交流強化のための「北京大學における福田プラン」を通じて、皆さんの中から一人でも多くの人が日本研究の道に進まれることを、心から期待しています。
安全保障分野の交流について言えば、先日初めての中國艦艇の日本訪問が実現したことは、日中両國にとって畫期的な出來事であり、嬉しく思います。2008年は日本の防衛大臣、海上自衛隊の艦艇が中國を訪れる番です。安全保障は國家存立の根幹であり、両國の國民感情にも直結する問題です。透明性を高めることを通じ、相互不信の芽を摘み、信頼醸成を育くむことが求められます。そのためには、安全保障や防衛の分野で、日中の交流や対話を一層活発化させていく必要があります。雙方の防衛関係者が相手國の有識者、民間人とも接する機會を設け幅広い相互理解を促進することが重要であり、日中雙方がその努力を行うことにつき首脳會談でも一致したところです。6.?ジ?と世界の良き未來を創造するために!以上、日中両國の「戦略的互恵関係」の三つの柱についてお話しして參りましたが、総論として私は、日中関係を世界の潮流·大義に沿って方向付け、未來を創造していくという姿勢が大切だと思っています。日中両國が國際社會に責任を持つ大國として、世界の大局を見據え、世界の期待に応えながら、「互恵協力」及び「國際貢獻」に努めるならば、互いの立場の違いを乗り越え、「相互理解·相互信頼」を築くことは可能であり、そうすることで、?ジ?と世界の良き未來を共に創造していける、創造的パートナーたり得ると確信します。創造的な仕事を日中両國が共同で行うことにより、世界中から頼りにされる関係を築き上げていく、そう考えると、大きな希望が湧き起こりませんか?違いをあげつらうのではなく、共に同じ目標に向かって、世界のために手を攜えていく、日中両國はそんな真の友人でありたいと、心から願っております。7.結語
私は、これまで皆さんにお話しながら、改めて私たち政治家が果たすべき役割の重さ、そして皆さんの目前に広がる無限の可能性をひしひしと感じています。これからも、日本と中國との関係は必ずしも平坦な道ばかりではないかもしれません。そのような時にこそ、私たち政治家は、雙方で起こりがちな折々の感情的な言論に流されることなく、世界の潮 8
流や大義に沿って、しっかりと日中関係を一歩、また一歩と、著実に前に進めていかなければならないと思います。?ジ?と世界の新しい未來を創造していく、その道筋を皆さんに殘していくことが、私の政治家としての使命でもあると考えています。
日中両國は、単に利益·利害だけで結びついている存在ではありません。日中両國は長い交流の歴史を持つ隣國であり、互いの文化や伝統を共有し、その中で互いに拠って立つ基盤を共有してきました。例えば、日本が近代國家の歩みを始めた「明治維新」という言葉にしても、そのルーツを中國の古典に求めることができます。また、本年、「文化·スポーツ交流年」を通じて繰り広げられた多くの交流活動が、雙方の強い共感を生んだのも、両國に共通の基盤があるからではないでしょうか。
人権、法治、民主主義といった普遍的価値を共に追求することも重要です。一方で、私は日中両國に深く埋め込まれた共通の基盤、価値に思いを致すことも大切だと考えます。こうした思いを胸に、また両國國民に日中関係の特別な関係を思い起こしてもらいたいとの気持ちを抱きつつ、私は今回、曲阜を訪れます。
中國の偉大な作家であり、この北京大學で教鞭をとった魯迅は、かつて日本に留學し、そこで藤野先生をはじめとする多くの日本人と出會いました。このような出會いは、その後の中國の変化に大きな影響を與えたに違いありません。ちょうど、日中の高校生交流により、多くの若者が數え切れないほどの収穫を得たようにです。魯迅は、その作品『故郷』の中で、次のように書いています。
「思うに希望とは地上の道のようなものである、もともと地上には道はない、歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。」
皆さん、共に歩き、共に道を造り、共に私たちの未來を創り上げていこうではありませんか。
ありがとうございました。
尊敬的唐家璇國務委員,尊敬的許智宏北京大學校長,在座的各位朋友們,在新年即將來臨之際,福田到了,就是福到了。今天我有機會在歷史悠久的北京大學同肩負中國未來重任的同學們交流感到十分榮幸,北京大學作為中國的最高學府,教育水平之高,為世界所公認,并且還有許多日本留學生在這里學習,另外令人高興的是,聽說我的母校早稻田大學同北京大學有著長期活躍的交流。我希望將成為明天中國棟梁的同學們能夠進一步加深對日本的了解,學習有關日本的情況,我想借此機會提出一些有助于加強北京大學對日本的研究和對日交流的方案,有關其內容,我一會兒再做詳細介紹。
下面我希望占用大家的一點兒時間,就日本和中國的關系,把我日常的一些想法向各位做個介紹。這次我訪問中國的目的在于,進一步鞏固自去年秋天以來,以強有力的步伐發展起來的日中關系的根基,并將這一關系提高到新的層次,日中關系除了和平友好之外別無其他選擇,在這一《日中和平友好條約》締結理念,超越時間,作為中日友好的條件深深不惜,9
自從締結《日中和平友好條約》以來已經近30年的時間,日中兩國在政治經濟文化獲得了世界主要國家的地位,兩國在歷史上從來沒有像今天這樣有力量能夠為亞洲及世界的穩定與發展做出貢獻,日中兩國面臨著前所未有的如此機遇時,通過這一次訪華,我要向所有的中國朋友表明,日中兩國理應成為建設亞洲及世界美好未來的創造性伙伴這樣一種堅定的信念。
當時我指出,而今的日中關系正在迎來第二個春天,因為,我已經在兩國到處都能看得到期待構筑中日關系的萌芽,這次我的來訪可以說是迎春之旅,我知道中國有句話就是說梅花和櫻花常常是相伴的開放,我認為,這一次讓梅花綻放,能夠共享春天開放的櫻花。戰后,作為自由民主國家而獲得新生的我國,一貫走和平國家的道路,并致力于同國際社會的合作,我覺得這是值得自豪的,但是我認為,在感覺這種自豪的同時還必須對自己的錯誤進行反省,以計代著顧及被害者感情的謙虛,只有認真的看待過去并且勇敢而明智的反省該反省之處,才能避免今后重蹈覆轍的錯誤。
同時,在縱觀日中漫長歷史時,我們不應該忽略雙方之間更加悠久的成果豐碩的交流,從歷史性的邦交正常化之間已經經歷了一代人的兩國關系,伴隨國際形勢的風云變幻,也發生了巨大的變化,在此背景下,我們應該將如何把握我們之間的關系又應該如何去建設它呢?中國自1978年實行改革開放政策以來,大刀闊斧的改革國內制度,同時積極推進對外開放,并于2001年加入了世貿組織,目前已經成為GDP和貿易額分別名別世界第四和第三的國際經濟中的主要成員,中國經濟的飛躍發展,不僅給日本而且給亞洲及世界帶來了很大的利益,在政治方面中國更進一步提高了在國際社會當中的存在感和影響力,并就地區乃至世界的廣泛課題給予關注采取行動并發言。政治方面,我們比以往更多的向國際社會明確自己的主張更為積極地開展國際合作,日中兩國在各自的發展過程中,相互加強各種交流與合作,構筑起了比以往任何時候都更加緊密的關系。借用作為總理的《日中和平友好條約》我的父親的話來說,就是日中聯合聲明在兩國之間架起了一座吊橋,而《日中和平友好條約》又使它變成了一座鐵橋,那時候起,許許多多的兩國國民走過這座日中之間的橋梁,如今每年雙方的往來已經達到近500萬人次,在經濟方面,當前雙邊的年貿易額已經超過了2千億美元,而且日本是最大的對華投資國,明年是日中青少年友好交流年,也是人們期盼的北京奧運會之年,我愿進一步促進日中交流的這一勢頭,使日中和平友好條約締結30周年的2008年成為日中關系飛躍的元年。
另一方面在時代大局之時,日中兩國絕不能僅僅滿足于相互友好的現狀,正如大家也親身感受到的那樣,在當今日中兩國已經成為影響變化顯著的亞洲地區乃至世界的穩定與發展方向的存在,全世界都在關注和期待著我們,我認為,日中兩國的未來不是選擇合作還是對立的問題,而是如何尋求有效的負責任的方式開展和平的問題。從這個意義上來說,構筑戰略互惠關系,恰恰是時代潮流對我們的要求。另一方面,兩國之間仍然存在著有待克服的課題,在日中這樣的兩個大國之間,在所有問題上都取得一致的看法是不可能的,冷靜的討論 10
和對待分歧是不可或缺的,然而事實上由于相互理解和相互信賴還不夠深,無論在日本還是在中國,都有人曾經感到為什么對方不理解我們的感情這種不滿的情緒,必須指出,不顧日中關系的歷史極其淵源,尤其是不顧我們所處的國際形勢的巨大潮流等缺乏大局觀念,以及任由感情用事都是非常危險的,針對這些課題重要的是我們應當坦誠相見,加深相互理解,互相承認差異,了解對方的真實面貌。
戰略互惠關系的第一個支柱是互利合作,中國的順利發展是關系到日本發展的重要問題,本著這種觀點在過去30年里,對中國所致力的改革開放,日本一直是提供援助,另外對于中國加入世貿組織的問題上,日本政府很早就表示過了支持,那是因為日本國民堅信,支持中國推進改革開放的努力,不僅有利于中國的未來,而且也有利于日本乃至亞洲及世界的正確選擇。2008年是中國實行改革開放政策30周年,是值得紀念的年份,能在這樣的一年舉辦北京奧運會,意味著中國已經進入了嶄新發展階段,具有象征性的意義,我對此表示衷心的祝賀,并且深切的期待奧運會獲得圓滿成功!
在中國,正像日前十七大指出的那樣,伴隨著經濟飛速的發展,一部分的負面問題也顯示出來了,比如環境的惡化,沿海地區與內陸地區的差距擴大等等的問題,關于環境問題,日本在70年代有過慘痛的經歷,在日本經濟取得高速發展的過程當中,發生了四大公害的疾病,成為很大的社會問題,幾乎在同一時期,日本還遭遇到了石油危機,迫使國家認真采取節約能源的措施,我國被稱為比社會主義還要社會主義的平等社會,但是隨著全球化的進展,最近收入差距的問題也變得逐漸嚴重,今天溫家寶總理告訴我,為了應對這些問題,中國目前在貫徹科學發展觀,在這個過程當中,對實現和諧社會的目標抱有堅定的信心,今后我們愿意在同中方協商的基礎上,把合作重點從資源改革開放轉到實現和諧社會方面,這樣做將促進中國穩定和發展,對作為朋友和鄰邦的日本來說也是很可惜的事,在此方面我認為尤其重要的領域是環保和節能的領域,關于日本所經歷的公害對策等我們愿意把成功的經驗和失敗的教訓拿出來供中國國民參考。
目前,日本擁有國際先進水平的節能技術,我在今天的首腦會談上提議,為了推動日中雙方的環境合作,在中國國內建立起以信息傳遞及網絡化為目的的日中環境信息平臺以及節能環保合作咨詢中心,并得到了中方的贊同。我們還準備用三年的時間,開展一萬人規模的環保和節能方面的培訓,邀請大批中國的專家和在一線工作的工作人員到日本分享我們的經驗。此外,為了發展互利合作,必須加強對知識產權的保護,這決不是日中對立的課題,而是關系到兩國發展的日中合作的課題,特別是為了保障經濟的健康發展,維護民眾的安全,讓民眾放心,在加強打擊盜版方面,日中兩國可以有效的應對,為了擔負在國際社會當中應有的責任和義務,需要官方和民間攜手起來,發揮主題的作用。日前,在北京召開了由日中相關部長出席的首次日中經濟高層對話,雙方在環境保護,知識產權保護以及貿易投資國際經濟等領域開展了富有成效的合作,我希望在互利合作的精神下進一步推進此類對話,并深切地期待今后通過對話使日中之間的合作逐一具體落實。
第二個支柱是國際貢獻,我們都知道在無國界的時代里,人員、資金、信息一切都可以輕易的跨過國界,這不僅帶來發展的機會,而且也帶來金融、傳染病等諸多的風險。
下面我講一下氣候變化問題,氣候變化已成為國際社會最重要的課題,這也是關系到我們如何誠懇地對子孫后代負起責任的問題,在日中雙方相互理解對方立場的前提下,兩國應該作為負責任的主要國家,為問題的解決而互相合作,盡最大的努力。在考慮到東北亞的和平與安定時,最迫切的課題是有關北朝鮮的問題,我們對最近在朝鮮半島無核化取得一定的成績。
此外我們還解決在無核化問題的同時,要解決綁架和導彈的問題,進而實現與北朝鮮的關系正常化,我準備同作為六方會談的東道主的國家中國繼續保持緊密的合作,作為涉及到國際社會安全與和平的問題,還可以包括安理會,我希望在這方面也一定要加強對話,通過日中合作推動改革向前發展。
當前,非洲仍然面臨著非常嚴酷的現實,在撒哈拉以南的非洲地區,由于營養不良的原因,每千名兒童中就有166名在五歲前喪身,明年5月,為了討論非洲開發的戰略及具體的措施,以欣欣向榮的非洲為主題,日本將在橫濱舉辦第四屆非洲開發會議,據了解,中國也在開發廣大非洲方面開始進行對話,為此我認為如果日中兩國能夠攜手開展幫助非洲持續發展,救助貧困的合作的話,那將是很有意義的事情,我希望一定能夠實現。我衷心希望通過這些合作,使日中合作的美麗花朵開遍世界各地。
最后一個支柱也就是第三個支柱是相互理解和相互信賴,正因為我們是近鄰,所以往往彼此應看到對方不理解自己而產生煩燥的心態,應該如何相互看待對方這一基本認識,也似乎在發生動搖。從日方來看,在很短的時間內取得長足發展的中國,一下子顯現在眼前還沒有做好心理準備,該怎樣和中國交往的這種意念,而中國同樣的也面對在國際社會上力求承擔更大戰略作用的日本,也有更加復雜的心態,人人都明白這個道理,但是實踐起來卻并非容易。
為增進相互理解,首先需要彼此之間進行頻繁的交流,只有真正達到相互理解才能建立起相互信賴,我認為,為了促成對話、理解、信賴的良性循環,最有效的辦法就是加強以下三方面的交流,一是青少年交流,二是知識交流,三是安全保障領域的交流。
特別重要的交流之一就是開始于去年的日中之間大規模的青少年交流項目,像你們這樣的年輕一代正是未來的希望,明天的日中關系也要靠你們來建設,政治、經濟固然重要,但未來構筑長期穩定的日中關系,雙方要從展望50年后甚至100年后的長遠角度,著力培養能夠加強相互理解,相互學習的人才,正如十年樹木,百年樹人,培養人才需要堅持長期的努力,訪問日本的中國高中生回國的時候都異口同聲的說,日本并非想像的那樣,發現了全新的日本,他們通過耳聞目染以及親身體會,消除了以往的成見和偏見,無疑增加了對日本的了解,同樣訪問過中國的日本高中生也是,他在回憶住宿過的中國家庭時這樣說到,通 12
過非常愉快的家庭寄宿和學校交流,我感到中國高中生和日本高中生沒有什么兩樣,大家是那樣的友愛又是那樣的活潑。
等他們和我們都長大成人的時候,我想真正的世界和平就會到來了,我從心里感謝那些給予這次機會的人們。日中之間推進知識交流也是非常重要的,我認為在日中兩國的年輕的學者之間,不僅就日中關系而且還就廣泛的國際形勢展開討論有著重大的意義,也就是說敏銳地察覺到世界動態和時代的變遷,從而把握日中關系發展的方向,需要具備這種視野,如果能通過日中合作培養出具備國際視野的有識之士,造就出大批有助于解決地區及國際社會的各種課題的人才,我相信日中兩國就會成為世界上值得自豪的伙伴。
我希望同學們多了解日本,多學習一點有關日本的知識,為此我愿提出旨在加強對日交流的建議,也就是說,今天給我演講的機會的就是北京大學,旨在加強北京大學的建議,叫北京大學福田方案,具體包括以下三點內容,第一舉辦學術研討會,在今后的兩年里,以聯合國改革援助第三國,聯合國維和活動環保節能燈全球性課題為主,要求北京大學學者赴日本參加研討會。第二,明年從北京大學的同學們當中選拔150名學生到日本進修,第三,就是繼續幫助日本研究中心的集中授課工作,我有種的期待通過旨在加強對日中加強的福田方案,雖然規模也不算是非常之大,但是我非常的希望使大家中間能夠有更多的同學走上研究日本之路。
關于安全保障領域的交流,不久前,中國軍艦首次訪問了日本,這是一件對日中兩國具有劃時代意義的大事,令人感到非常高興。2008年,將輪到日本防衛大臣訪問中國,安全保障是立國之本,也是直接關系到兩國國民感情的問題,也需要通過提高透明度把相互不信任消滅在萌芽之中,并培養起信賴的土壤,鑒如此,我認為有必要進一步促進中日對話的開展,促進廣泛領域的相互理解,這一點是至關重要的。這一點在此次首腦會談當中,就這一項也達成了共識。我堅信只要日中兩國作為對國際社會負有責任的大國,著眼世界大局,致力于國際貢獻的話,就可以逾越各種立場的不同,構筑起相互理解和相互信賴,共創亞洲和世界的美好的未來,從而成為負有創造性的伙伴。
通過日中進行的創造性的實驗,雙方建立起為全世界所依賴的關系,當我們想到這些心中就會充滿希望,日中兩國不應該相互挑剔各自的差異,而應該成為面向共同目標為世界而攜手合作的真正的朋友。
我一邊對大家講這些,一邊再次深刻感受到政治家肩負的任務之重大以及展現在同學們面前的前途,雖然未來有坎坷,但是我認為越是在那樣的時候,面對情緒化和狹隘的言論,我們政治家越是不能隨波逐流,而必須適應世界的潮流和發展,把日中關系一步又一步扎實的向前推進。把日中兩國聯系在一起的不單是利益和厲害關系,日中兩國是具有悠久交流歷史的鄰邦,不但有相通的文化及傳統,而且也有在交流過程當中形成的相互依靠的基礎,比如說像日本在即將演變成的明治維新一詞,就可以追溯到中國的古典那里,另外今年文化體 13
育交流年所開展的一系列交流活動,使雙方產生了強烈的共鳴,這不也是因為兩國有著共同基礎的緣故嘛!
追求人權、法制,民主主義的價值固然很重要,但是另一方面我認為深深扎根于兩國共同的基礎和價值觀同樣重要,我懷著這樣的心情以及期望兩國國民更加珍視日中兩國的愿望,這一次我還講訪問中國的曲阜,魯迅先生在他的作品《故鄉》當中這樣寫到,希望,正如地上的路,其實地上本沒有路,走的人多了,也便成了路。
我不再說了,不再往下說了,同學們,讓我們共同前進,共同開拓,共同締造美好的未來吧!謝謝大家。
第三篇:福田康夫首相北京大學演講稿
福田康夫首相北京大學演講稿
尊敬する唐家セン國務委員 尊敬する許智宏北京大學學長 並びに御在席の皆様 1.はじめに
新年を迎えるにあたり、“福”田が來ました。
本日、由緒あるここ北京大學において、中國の次の世代を擔う皆さんの前でお話ができることを大変楽しみにしてきました。
北京大學は、中國における最高學府として、その教育水準は國際的にも高い評価を受けています。北京大學では數多くの日本からの留學生も學んでおり、また私の母校である早稲田大學と北京大學との間でも、長年にわたり活発な交流が行われていると聞き、大変嬉しく思います。後ほど詳しく述べたいと思いますが、私はこの機會に、明日の中國を支える皆さんにもっと日本を知って欲しい、日本について學んで欲しいとの願いから、北京大學における日本研究や対日交流強化のためのプランを提供したいと思います。
それでは、これから少々お時間をいただいて、日本と中國との関係について、日頃私が考えていることをお話ししたいと思います。2.今次訪中の狙い
今回、私が中國を訪れた目的は、昨年秋以來、力強い足取りで発展しつつある日中関係の基盤をより強く踏み固め、その関係を新しい段階に引き上げたい、そういうことにあります。「日中関係にとって、平和友好以外の選択肢はあり得ない」。この日中平和友好條約締結時の理念は、30年にわたる時を超えて日中友好の基本として息づいております。
日中平和友好條約の締結から時間が経ちましたが、日中両國は、政治、経済などの分野において、世界の主要國としての地位を占めるに至っています。歴史上、日中両國が共に、今ほど?ジ?や世界の安定と発展に貢獻できる力を持ったことはないでしょう。
日中両國がこうした未曾有のチャンスに直面する中で、私が、今回の訪中を通じて中國のすべての皆さんにお伝えしたいのは、「日中両國は、?ジ?及び世界の良き未來を築き上げていく創造的パートナーたるべし」、という私の強い信念です。
今回の訪問に先立ち、東京で中國メデ??の代表団の方々とお會いする機會がありました。その折に私は、日中関係に今再び春が訪れつつあるとお話ししました。私の目には、新しい日中関係を作りたいという「思い」の萌芽が、両國のそこかしこに見えているからです。
この度の私の中國訪問は迎春の旅です。中國では、「厳冬の梅花、桜花を伴って開く」と言うと聞いています。今回の訪問を通じて梅の花を咲かせ、春爛漫の桜の頃に胡錦濤國家主席をお迎えできることを楽しみにしています。3.かけがえのない日中関係
皆さんは、海を隔てた隣人であり、また、2千年の長きに及ぶ交流の歴史がある日本と中國の関係についてどのようにお考えでしょうか。溫家寶総理は、本年4月の訪日の折、わが國の國會において、「歴史を鑑(かがみ)とすることを強調するのは、恨みを抱え続けるためではなく、歴史の教訓を銘記してよりよい未來を切り開いていくためだ」と仰いました。私は、この溫総理の発言を厳粛な気持ちで受け止めました。長い歴史の中で、この様に不幸な時期があっても、これをしっかりと直視して、子孫に伝えていくことがわれわれの責務であると考えています。戦後、自由と民主の國として再生したわが國は、一貫して平和國家としての道を歩み、國際社會に協力してきたことを誇りに思っています。しかし、そうした誇りは、自らの過ちに対する反省と、被害者の気持ちを慮る謙虛さを伴ったものでなくてはならないと思います。過去をきちんと見據え、反省すべき點は反省する勇気と英知があって、はじめて將來に誤り無きを期すことが可能になると考えます。
同時に、日中の長い歴史を俯瞰するとき、より長い、長い、実り多い豊かな交流があったことを忘れてはならないと思います。
さて、歴史的な國交正常化から既に一世代が過ぎた日中両國の関係は、両國を取り巻く國際情勢の変化とも相俟って、大きな変貌を遂げております。そのような中、私たちは互いの関係をどのように捉え、どのように構築していくべきなのでしょうか。
中國では、1978年に改革開放政策に踏み出し、國內制度の大膽な改革と対外開放を積極的に推進してきました。2001年にはWTO加盟も実現し、今や世界第4位のGDP、世界第3位の貿易額を有する、國際経済の樞要なプレ?ヤーとなっています。その飛躍的な経済発展は、日本はもちろん、?ジ?や世界に大きな利益をもたらしています。また政治面においても、中國は國際社會において、従來以上にその存在感と影響力を高めており、地域や國際社會の諸課題に関心を持ち、行動し、発言をされています。
一方、我が國は、経済発展及び民生の向上に努力し、成果を挙げてきました。その過程において、長期にわたる経済成長期とバブル経済の崩壊を経験しましたが、日本経済の基礎には強固なものがあり、依然として米國に次ぐ経済規模を誇っています。また政治的にも、これまで以上に國際社會に対して自からの考えをはっきりと主張し、國際協力をより積極的に行っております。
日中両國は、それぞれの発展の過程で、互いに様々な交流や協力を深め、過去に例がないほど緊密な関係を築いています。総理として日中平和友好條約締結に攜わった私の父·福田赳夫の言葉を借りれば、日中共同聲明によって両國間に「吊り橋」が架けられ、日中平和友好條約によって「鉄橋」が作られたわけです。以來、この日中の架け橋を多くの両國國民が渡り続け、今や日中間の往來は年間5百萬人近くにまで達しています。経済面においても、両國の貿易総額は年間2千億ドルを超え、日本は中國にとって最大の投資國となっています。來年は「日中青少年友好交流年」であり、ここ北京では待望のオリンピックも開催されます。このような日中交流の勢いを更に加速させ、私は、日中平和友好條約の締結から30周年を迎える2008年を、日中関係飛躍元年にしたいと考えています。4.責任とチャンス
一方で、世界の潮流や時代の大局を踏まえた時、日中両國は互いの友好のみに安住する國であってはなりません。皆さんも実感しておられると思いますが、今や日中両國は、変化の著しい?ジ?地域そして世界全體の安定と発展の行方を左右する大きな存在となりました。世界中が私たちに注目し、また期待をしています。日中両國の將來は、協力か対立かといった問いかけではなく、如何に効果的に、かつ、責任ある形で協力するかを問われているのです。その意味で、「戦略的互恵関係」の構築という考えは、時代の流れが求めているものです。
時代の流れ、世界の潮流を見極めながら、日中両國は、互いの政治的、経済的重要性を真正面から見據え、地域や國際社會における諸課題の解決のために如何に協力できるかを議論すべき時が來ているのです。易経に「麗澤は兌なり」とあります。日中という二つの澤が周辺の地域に潤いをもたらすことになればよいと思います。
このように、日中両國が?ジ?や世界の安定と発展に貢獻できる能力を持つに至ったことは、両國にとって大きなチャンスです。両國が多くの問題について共通の利益を有し、共有する目標、共通のルールが増えつつあることも、そのチャンスを活かす上で重要な変化と言えます。WTOのような國際経済のルールは言うまでもなく、透明性向上や説明責任遂行といった、いずれの政府にも課された國際的な義務を共に履行していければ、対話や協力は一層深まっていくはずです。
一方で、両國間には依然として克服すべき課題も存在しています。日中という大國同士の間において、全ての問題で考え方や立場が一致することはあり得ません。そうした相違點を冷靜に議論し、共に対応していくことが不可欠です。しかし、現実には相互理解や相互信頼がまだまだ足りないことから、「何故相手は自分の気持ちを理解できないのか」と不満に思った経験を持つ方々は、日本にも中國にも數多くおられるでしょう。日中関係の歴史や様々な経緯、さらには、私たちを取り巻く國際情勢の大きな流れに思いを致さない大局観の欠如、或いは、折々の感情に流されて事を進める危険性についても、指摘しておかなければなりません。
こうした課題に直面して大切なことは、互いに真摯に話し合い、相互理解を深めつつ、違いは違いとして認め合いながら、ありのままの相手を理解するよう努めることです。「知るを知ると為し、知らざるを知らずと為す。これ知るなり」です。その上で両國に跨る共通の利益に目を向け、これを広げていくということではないでしょうか。雙方が共有する目標を見失うことなく、共に解決の途を探っていく姿勢が重要だと思います。5.「戦略的互恵関係」の3つの柱
互いがより対話を深められるという大きなチャンスを活かし、課題を克服するために、そして日中両國の大事な責任を共に果たすための関係が、「戦略的互恵関係」です。その核となる3つの柱、すなわち「互恵協力」、「國際貢獻」、「相互理解·相互信頼」についてお話ししたいと思います。
(1)「互恵協力」
「戦略的互恵関係」の第一の柱は「互恵協力」です。
日中間の相互依存関係がますます深まりつつある現在、中國の順調な発展は、日本の発展にも大きく関わる問題です。この観點から、これまでの30年間、日本は中國の改革開放に向けた努力に対し、政府開発援助(ODA)の供與をはじめ、官民あげて支援、協力してきました。さらに、中國のWTOへの加盟についても、日本政府は早くからこれを支持しました。その背景には、日本國民の側においても、中國の改革開放の努力を支援することが、中國の將來のためのみならず、日本、ひいては?ジ?や世界のためにも正しい選択であるという強い確信がありました。2008年は改革開放政策30周年という記念すべき年であり、このような年に北京においてオリンピックが開催されることは、中國が新たな発展の段階に入ったという意味で、誠に象徴的なことです。私は、心からお祝いすると同時に、成功裡に開催されることを、改めて強く期待をしております。
一方、中國では、このたびの黨大會でも指摘されているように、急速な発展の「陰」の部分も顕在化してきました。よく言われる環境の悪化、沿海都市と內陸部の格差の拡大などがその例としてあげられます。
環境をめぐる問題は、日本自身が1970年代に手痛い経験をしました。日本経済が高度成長を遂げる中で、水俁病、?タ??タ?病、四日市喘息をはじめとする四大公害とも稱した程の公害問題が発生し、深刻な社會問題となりました。ほぼ同時期にオ?ルショックにも襲われ、省エネルギーへの真剣な取り組みも余儀なくされました。' また、「社會主義國以上に社會主義的である」、といわれるほどの平等社會であったわが國ですが、最近ではグローバリゼーションが進む中でじわじわと格差問題が深刻化しています。“ 本日私は溫家寶総理から、このような問題に対応するため、中國が現在推進している「科學的発展観」を貫徹する中での「和諧社會」の実現という目標に対する、強い決意を伺いました。今後、中國側と相談しながら、日本として、改革開放支援から「和諧社會」実現のための協力に軸足を移していきたいと考えます。そうすることにより中國が安定、発展することは、友人であり隣國である日本としても、とても喜ばしいことだからです。” その中で、とりわけ重要な分野は、環境·省エネ分野だと考えています。日本自身が経験した公害および、それへの対応など、私たちの成功と失敗の経験を、中國の皆さんの參考にしていただきたいと思います。いま、日本は、世界に誇り得る省エネ技術を持っております。私は、本日の首脳會談において、日中間での環境協力を推し進めるため、情報発信やネットワーキングを目的とした「日中環境情報プラザ」や「省エネ·環境協力相談センター」を中國國內に設置することを提案し、中國側からも賛同を得ました。また、3年間で1萬人規模の環境·省エネ研修を行う考えであり、多くの中國の専門家や実務者を日本にお呼びし、我々の経験を共有して頂きたいと思います。
さて、互恵協力を発展させるためには、知的財産権保護の強化も必要であります。これは、決して日中「対立」のテーマではなく、両國の発展につながる日中「協力」のテーマです。とりわけ模倣品·海賊版対策の強化は、経済の健全な発展、市民の安全·安心確保の観點から、日中が協力して効果的に対応していかなければなりません。國際社會における責務を果たすためには、官民が連攜して?ニシ?テ?ブを発揮し、知財保護に前向きな國家としての姿勢を示すことが大切です。
先日、北京において、日中雙方の関係閣僚による第1回日中ハ?レベル経済対話が開催され、環境保護、知的財産権保護、更には貿易、投資、國際経済などの分野での意義ある対話がなされました。互恵協力の精神の下で、こうした対話をさらに進めていきたいと考えており、今後、対話の中から、日中間の協力が一つ一つ具體化されていくことを強く期待します。(2)「國際貢獻」
「戦略的互恵関係」の第二の柱が、「國際貢獻」です。ヒト、モノ、カネ、情報など、あらゆるものが易々と國境を越える「ボーダーレスの時代」は、発展と連攜のチャンスであるだけではなく、金融危機の連鎖や感染癥の拡散など、様々なリスクをもたらすことを私たちは知っています。そこで日中両國政府は、手を攜えてチャンスを拡大し、リスクを抑制しなければなりません。そのために両國は、狹い意味での日中関係だけを扱うことに埋沒することなく、互いに視野を、両國関係の地平線の彼方に広げ、世界の潮流に沿った形で?ジ?、ひいては世界の安定と発展のために協力していく必要があります。ここで、私が考えるいくつかの問題を例示してみたいと思います。
まず、テロとの闘いについて申し上げます。昨日、パキスタンでブットー元首相が亡くなられました。テロ行為は如何なる理由によっても正當化されるものではなく、今回の卑劣なテロ行為を斷固として非難すると共に、ブットー元首相をはじめ犠牲になられた方々に心からのお悔やみを申し上げます。テロとの闘いは、日中両國を含め國際社會にとって共通の課題です。こうした面でも日中の連攜が一層進むことを希望しています。
次に気候変動の問題です。気候変動は、今や國際社會が直面する最も重要な課題です。私たちの子孫に対して、如何に誠実に責任を果たすかという問題でもあります。日中雙方が相手の立場を理解した上で、責任ある主要國として協力しつつ、その解決に向けて最大限の努力を行っていくことが大切です。今や巨大な國際的プレ?ヤーである中國が、気候変動の國際的枠組に積極的に參加することが、この問題解決のために必要不可欠であることを改めて強調したいと思います。
また、北東?ジ?の平和と安全を考える時、喫緊の課題は北朝鮮をめぐる問題です。私たちは、最近の朝鮮半島の非核化プロセスにおける一定の進展を評価していますが、現在、このプロセスを更に進めて、北東?ジ?の平和と安定をより確固としたものにし得るか否かの重要な岐路に立っております。また、この非核化の問題とともに、拉致やミサ?ル等の問題を解決し、不幸な過去を清算して、もって北朝鮮との関係を正常なものにしたいと考えています。私は、このために日朝対話を強化していく考えです。この関係で、六者會合の議長國として問題解決に向けて重要な役割を果たされている中國と、より緊密に連攜·協力していきます。
さらに、國際社會の平和と安全に係る問題として、安保理を含む國連の改革も挙げられます。特に、戦後60年以上を経た國際社會の変遷にあわせる形で安保理を改革し、益々重くなるその役割を実効ある形で果たすようにすることは、國際社會全體にとっての課題です。この面でも是非対話を緊密にし、日中が協力して改革を進めたいと思っています。
?フリカは、引き続き厳しい現実に直面しています。サハラ以南の?フリカでは、疫病、栄養失調などが原因で、5歳の誕生日を迎えずに死んでしまう子供が1,000人中166人にものぼります。來年5月、日本政府は、?フリカの開発のための戦略や具體的な施策について話し合うため、「元気な?フリカを目指して」を基本メッセージとし、橫浜で第4回?フリカ開発會議(TICAD IV)を開催します。中國も、?フリカの大地における開発への取組について、対話を始められたと承知しています。そこで、日中が?フリカの持続的成長を助け、貧困から救うという共通の目標に向け共に行動し、相協力することができれば、とても素晴らしいと思いますし、ぜひ実現したいと考えております。
私は、中國の皆さんとの、こうした共同作業を通じて、世界中で日中協力の大輪の花を咲かせたいと心から願っています。
(3)「相互理解·相互信頼」
最後の第三の柱は、「相互理解·相互信頼」です。
近い國同士であるからこそ、互いに何故相手は自分のことをよく分かってくれないのか、という苛立ちが生じがちです。互いを如何に理解すべきか、という基本的な認識が揺らいでいるようにも見えます。極めて短期間に大きな発展を遂げた中國に対して、日本側では、どのようにお付き合いすべきか心の準備ができていない面があります。一方、中國側でも、日本が、國際社會においてより大きな政治的役割を求めていることに対して、複雑な感情があるように見受けられます。
私たちは、改めて相互理解を深める努力が必要です。これは誰もが分かっていることですが、実踐するとなると、なかなか容易なことではありません。相互理解を進めるには、まずは彼我の間の活発な交流が必要です。そして真の相互理解があってこそ、初めて相互信頼を打ち立てることができます。私は、3つの交流、すなわち、1)青少年交流、2)知的交流、3)安全保障分野での交流、これらを強化していくことが、対話·理解·信頼という好循環を生み出す最善策であると考えています。
特に大切な交流の一つに、昨年から日中間で始まった大規模な青少年交流事業があります。皆さんのような若い方々こそ未來の希望です。明日の日中関係を作るのは皆さんです。政治も経済も當然重要ですが、將來にわたり安定した日中関係を築いていくためには、今後50年、100年先といった長期的観點に立って、互いに理解を深め、互いの違いを尊重し、共に學び合っていく「人」を日中雙方に育てることが大切です。そして「十年樹木、百年樹人」といわれるように人を育てるには息の長い努力が必要です。
中國から日本に來た高校生たちは、皆口々に「想像していた日本と違う」、「新しい日本を発見した」と言って帰國していきます。自分の目で見、耳で聞き、體感することで、それまでの先入観や偏見が消え、日本に対する理解が深まったことは間違いありません。
これは、中國を訪問した日本の高校生にとっても同じことでしょう。ある日本の高校生の男の子は、中國におけるホームステ?先のホストフ?ミリーとの思い出をこう語っています。
「とても楽しかったホームステ?と學校交流を通して、中國の高校生も日本の高校生も同じだなあと思いました。とっても優しく、とっても賑やかで、この人たちが大人になって僕たちが大人になった頃、本當の意味での『世界平和』が訪れるのだと思います。このような機會を與えて下さった方々に、心から感謝したいです。」
日中間で知的交流を進めていくことも大切です。日中の若手研究者同士が、日中関係だけでなく、幅広く國際情勢について議論することは大いに意義のあることです。世界がどう動いているか、時代はどう変わりつつあるかを敏感に感じ取り、日中関係を方向付けていくという視點が大切です。日中が協力し、國際的視野に立った有識者を育成し、地域や國際社會の諸課題解決のために、共に貢獻する人材を輩出していけば、日中両國は世界に誇り得るパートナーになれると信じています。
そのためにも、冒頭で申し上げたとおり、私は、明日の中國を支える皆さんにもっと日本を知って欲しい、日本について學んで欲しい。そのため、中國における高等教育の拠點との交流を進めていきたいと思います。まずは、本日講演の機會をいただいた、ここ北京大學における対日交流強化のためのささやかなプランを提案したいと思います。この「北京大學における福田プラン」、ささやかではありますが、具體的には次の3つの內容を考えています。
一つ目は、シンポジウムの実施です。今後2年間、國連改革、第三國援助、PKO活動、環境·エネルギーといったグローバルな課題をテーマとして、北京大學研究者を日本に招聘し、シンポジウムを実施していきたいと考えています。二つ目は、來年、北京大學の皆さんの中から100名を、また付屬高校から50名を日本にお呼びし、研修を実施します。最後の三つ目は、日本研究センターにおける、集中講義支援を継続していきます。こうした対日交流強化のための「北京大學における福田プラン」を通じて、皆さんの中から一人でも多くの人が日本研究の道に進まれることを、心から期待しています。
安全保障分野の交流について言えば、先日初めての中國艦艇の日本訪問が実現したことは、日中両國にとって畫期的な出來事であり、嬉しく思います。2008年は日本の防衛大臣、海上自衛隊の艦艇が中國を訪れる番です。安全保障は國家存立の根幹であり、両國の國民感情にも直結する問題です。透明性を高めることを通じ、相互不信の芽を摘み、信頼醸成を育くむことが求められます。そのためには、安全保障や防衛の分野で、日中の交流や対話を一層活発化させていく必要があります。雙方の防衛関係者が相手國の有識者、民間人とも接する機會を設け幅広い相互理解を促進することが重要であり、日中雙方がその努力を行うことにつき首脳會談でも一致したところです。6.?ジ?と世界の良き未來を創造するために!以上、日中両國の「戦略的互恵関係」の三つの柱についてお話しして參りましたが、総論として私は、日中関係を世界の潮流·大義に沿って方向付け、未來を創造していくという姿勢が大切だと思っています。日中両國が國際社會に責任を持つ大國として、世界の大局を見據え、世界の期待に応えながら、「互恵協力」及び「國際貢獻」に努めるならば、互いの立場の違いを乗り越え、「相互理解·相互信頼」を築くことは可能であり、そうすることで、?ジ?と世界の良き未來を共に創造していける、創造的パートナーたり得ると確信します。創造的な仕事を日中両國が共同で行うことにより、世界中から頼りにされる関係を築き上げていく、そう考えると、大きな希望が湧き起こりませんか?違いをあげつらうのではなく、共に同じ目標に向かって、世界のために手を攜えていく、日中両國はそんな真の友人でありたいと、心から願っております。7.結語
私は、これまで皆さんにお話しながら、改めて私たち政治家が果たすべき役割の重さ、そして皆さんの目前に広がる無限の可能性をひしひしと感じています。これからも、日本と中國との関係は必ずしも平坦な道ばかりではないかもしれません。そのような時にこそ、私たち政治家は、雙方で起こりがちな折々の感情的な言論に流されることなく、世界の潮流や大義に沿って、しっかりと日中関係を一歩、また一歩と、著実に前に進めていかなければならないと思います。?ジ?と世界の新しい未來を創造していく、その道筋を皆さんに殘していくことが、私の政治家としての使命でもあると考えています。
日中両國は、単に利益·利害だけで結びついている存在ではありません。日中両國は長い交流の歴史を持つ隣國であり、互いの文化や伝統を共有し、その中で互いに拠って立つ基盤を共有してきました。例えば、日本が近代國家の歩みを始めた「明治維新」という言葉にしても、そのルーツを中國の古典に求めることができます。また、本年、「文化·スポーツ交流年」を通じて繰り広げられた多くの交流活動が、雙方の強い共感を生んだのも、両國に共通の基盤があるからではないでしょうか。
人権、法治、民主主義といった普遍的価値を共に追求することも重要です。一方で、私は日中両國に深く埋め込まれた共通の基盤、価値に思いを致すことも大切だと考えます。こうした思いを胸に、また両國國民に日中関係の特別な関係を思い起こしてもらいたいとの気持ちを抱きつつ、私は今回、曲阜を訪れます。
中國の偉大な作家であり、この北京大學で教鞭をとった魯迅は、かつて日本に留學し、そこで藤野先生をはじめとする多くの日本人と出會いました。このような出會いは、その後の中國の変化に大きな影響を與えたに違いありません。ちょうど、日中の高校生交流により、多くの若者が數え切れないほどの収穫を得たようにです。魯迅は、その作品『故郷』の中で、次のように書いています。
「思うに希望とは地上の道のようなものである、もともと地上には道はない、歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。」
皆さん、共に歩き、共に道を造り、共に私たちの未來を創り上げていこうではありませんか。
ありがとうございました。
第四篇:日文演講稿
尊敬する中國紡織工業部部長 王海様
尊敬するご臨席の中國の友人の皆様
尊敬する日本側出席者の皆様
本日、ここに紡織工業部部長王海さまをはじめ関係各位のご臨席のもと、2002年日本紡織工業設備技術展覧會開幕式を開催するに當たり、主催団體である紡織協會を代表し、また日本側出品者の皆様を代表してご挨拶申し上げますことは、まことに光栄かつ喜びにたえないところでございます。
まず始めに、本展覧會の受け入れに當たられました中國紡織工業部及び中國紡織委員會の、並々ならぬご援助とご協力に対し、謹んで深甚の謝意を申し上げます。
ご承知のように、紡織工業の分野における貿易の往來はかなりの成果を挙げつつはありますが、今後なおいっそうの拡大を期待するには、中國側の需要家に日本の製品を、目の當たりに見ていただくことが肝要かと存じます。
このため、今回私どもは中國側の需要家のニーズにかなった設備機械を精選し、展示する一方、10月10日までの會期中に、展示実演、技術説明會、貿易商談なども行います。本展覧會が貴國の紡織工業の発展と日中経済交流の発展にいささかなりともお役に立てば誠に幸いであります。
この展覧會は、準備の期間中に、國際経済情勢の変転に煩わされ、率直に申して少なからぬ困難に直面しましたが、日中相互の緊密な協力によって、本日の開幕を勝ち取ることができました。本展覧會の規模はそれほど大きいとはいえませんが、合作の勝利の意味は決して小さくはありません。
日中経済関係はやがて新たな発展段階を迎えようとしております。私どもは平和友好、平等互恵、相互信頼、長期安定という四つの原則を忠実に守り、輸出入アンバランスなどの當面の問題點を解決する努力を粘り強く続けさえすれば、日中経済往來の前途は光明に満ちたものであることと確信いたします。今年は日中國交回復30周年、日中平和友好條約調印24周年にあたります。私どもは日中不再戦の誓いを新たに、日中共同聲明と平和友好條約の精神にたえず立ち返って、これに反する諸潮流に斷固として反対し、われわれの友好の事業を守り抜きたいと存じております。
このような私どもの願いを込めた本展覧會が、円満な成功を収めますよう、ご列席の皆様の格段のご支援をお願い申し上げて、ご挨拶と致します。ありがとうございました。
第五篇:日文演講稿1
中日の若者文化について
2012級日本語1班 學生番號:20127934 名前:李盼
皆さん、こんにちは!私は李盼と申します。よろしくお願いします。
今日私のスピーチのテーマは中日の若者文化についてです。若者文化というは大きなテーマですから、ここでは私は主に中日両國の若者の文化交流問題について話したいです。
ご存知のように、今中日両國の間にわだかまりがまだたくさん殘っています
しかし、中日両國の若者の文化交流はすっかり斷ち切れていません。「今流行文化は日本の若者はとても気にかけていて、日本のコミュニケーションの媒體はよくアジアの各國の流行文化を撮っています。日本の若者は中國の大きな都市へ旅行にいくとき、モダンな中國の若者を見て、その第一反応は親切だし、両國の若者もあまりギャップがないと思います」という報道を読んだことがあります。その言い方に私も賛成します。また、今両國の若者文化において、流行文化だけではなく、アニメ文化、新技術文化などの點にも共通感があると思います。特にアニメ文化です。日本のアニメ文化に夢
中になっている中國の若者がたくさんいます。さらに、日本のアニ
メが好きで、日本語を勉強したくなって、日本の若者の友達になりたいと思っている若者も少なくないです。
では、中日両國の若者の文化交流のために、どうすればいいでしょうか。
まず、両國の各レベルの政府間の友好交流を堅持しなければならないと思います。また、媒體も役割を果たして、両國間の一時の揉め事を冷靜に分析し、これからの友好交流の立場にたって、正しく報道しなければならないと私は考えております。
要するに、文化には國境がありません。これから、互いに中日両國の若者の文化交流のパイプをもっと拡大をしておけば、その共同文化もどんどん多くなることを信じております。以上です。ありがとうございました。